2013年1月27日日曜日

アゴラ記事の補足

先日のアゴラ記事は少し抽象的な内容だったので、私の考えを若干補足します。

①無制限な(前例のない大胆な)金融政策は、程度はともかく効く可能性はある。したがって、やるべきである。ただし、ほかの2本の矢がより重要。

②確率は低いかもしれないが、制御の効かないインフレにつながる危険性があり、その損害は極めて大きい。このリスク認識はイベントリスクとして持つべきである。政府はその責任と覚悟を明示すべき。

③金融政策だけでデフレが解決すると思い込む一般の人たちが増えている。

④政策が手詰まりの中、政治家が日銀にすべての責任を押し付けているように感じられる。

⑤リフレ派にも、総合的に考えたうえでやむを得ない選択肢として賛成している人と、無邪気に賛成している人がいる。

⑥浜田氏は不純物の少ない純粋な学者だと思う。

⑦お互いに対立し論証できない経済理論は、議論するのではなく主張にとどめるべき。

2013年1月25日金曜日

経済学論議

結局言えることは、唯一の正解はないという前提で、お互いに相手の意見や考え方を聞く。それは自分の考えを押し付けたり相手を論破するということではない。ましてやバカにするなどあり得ない。

周りも、特定の考え方に凝り固まるのではなく、それぞれの長所短所をよく理解する。
政治家は価値判断が要求され、結果に全責任を負う。
周りは、政治家がそれらをすべて飲み込んだうえで、最終決定をしているかどうかを監視する。うまくいかない場合のことをどれだけ考慮しているかということが監視のポイントであろう。

2013年1月23日水曜日

アベノミクスの正しい場外観戦の仕方


日曜討論で野口悠紀雄氏と浜田宏一氏の直接対決を見た。それなりに関心は高かったようで、ツイッターでのつぶやきもこの時間に合わせて急増した。アベノミクス3本の矢のうちの一つ量的緩和について激論?というかお互いに一方的に持論を展開した。司会者も議論をあえて深める方向にはもっていかなかったので、結局見ているほうもどちらが勝者か判定のしにくい結果となった。それぞれのサイドで勝った負けたを言い合っている。

 

この論争は経済学の持つ特性と意味を浮き彫りにしてくれたという点では、それなりに意味があったと思う。

 

まず、経済学はそもそも物理学のような普遍的な法則を持つものではないということ。このことを忘れると、つい唯一絶対の解があるかと勘違いし、必要以上の期待を持つことになってしまう。経済学の最大の弱点は、物理学のように実験を積み上げることによって検証できないということある。過去に似たようなことがあっても、すべての環境が一致した経済状況は二度とあらわれない。今日本が経験している未曾有のデフレはまさにそうだ。また、経済学の観測対象となる人間は、実際に観測されているということを認識することで、その行動を変えてしまうという厄介さが付きまとう。経済学は、この問題になんとか帳尻を合わせるために、合理的期待形成やランダムウオーク、最近では行動経済学というような説明の仕方まで登場させているのである。

 

経済学者自身は、経済学がリアルな経済を精緻に解明できないことは当然わかっている。しかし、それを認めてしまうとまず自身の存在意義がなくなってしまう。経済学者が自説をあたかも科学的に証明できるかのように堂々と語るのは、

 

 ◆限界を認識したうえで、立場上うそぶいている

 ◆本当の勉強お宅

 

のどちらかでしかありえない。高次元の微分方程式をはじめとする高等数学を使いこなし、複雑な経済現象に対し様々な仮定を置きそのうえでモデル化し、机の上で証明していくことはそれなりに醍醐味だろう。学問の世界では意義があろう。

 
私たちは、二つの全く対立する経済論争を目にするときに、「ああこれが経済学の現実なんだ」ということを認識しなければならない。結局、終わることのない神学論争なのだ。しかし、現実の世界では結果はひとつしかない。なにが起こるかは経済学者の指摘するうちのひとつかもしれないし、全く異なるものかもしれない。そういうことを理解したうえで、この神学論争を見ていかなければならないし、最終的に政治家がどういう決断をするかを見守るしかない。政治家の決断は途方もなく重いのである。

2013年1月22日火曜日

第2回公判

今日1月22日
年金詐欺事件の2回目公判が予定されている。
保釈中の浅川被告は新聞の取材に応じ始めているようだ。
少ない情報だが、情けない内容。
公判での焦点は、どういう過程で損を重ねただが、今更どうでもいいような気もする。
どうせなら
事件発覚直後にきちんと説明してほしかった。

2013年1月21日月曜日

神学論争に経済学の本質を見る

昨日の日曜討論。浜田宏一氏対野口悠紀夫氏の一騎打ち。
議論はすれ違い、結局神学論争に終わってしまっただけのような気がする。

でも、これが経済学の本質というか限界というか、要は正解のない学問であるということを教えてくれる。

その中で、両者が妥協の上、最低合意できるぎりぎりのラインは

①お金を増やせば、効くときもあればあまり効かない時もある。だだし、全く効かないわけではない
②お金を増やせば、円は安くなる可能性が高い
③お金を増やせば、資産インフレになる可能性がある

というところでしょうかね。

絶対に合意できないのは

デフレが絶対に終わる
国債金利が急騰する危険がある
インフレはコントロールできない

ということでしょうか。これを政治のリスクでどう判断するかですね。やってみなけりゃわからないということですが、責任だけは明確にしておいてほしいですね。

2013年1月13日日曜日

ゴルフ会員権

右肩下がりが続いたゴルフ会員権相場に変化の兆し?

昨日、都内に出たついでに昔からお世話になっているゴルフ会員権業者に立ち寄りました。例年12月は税金還付狙いの処分売り一色なのに昨年はまったく様子が違ったそうです。アベノミクス効果で、売り物が途絶え、現在も買い気一色だそうです。下がり続けるので様子を見ていた人たちが、動き始めたようです。狭い市場ですから、動きは一方通行です。


といっても、値段があるのは、都心に近い、コースがいい、キャディ付の歩き、のうち少なくとも2つを満たしているコースだけ。都心から遠い、コースは普通以下、ビジターでも安くできるコースに値段がないということには変わりない。

今、真剣にメンバーになってガンガンやろうと思っている人には最高のタイミングではないでしょうか。でも、いろんな形で、人や物が動き始めているのは事実です。

2013年1月12日土曜日

年金問題

昨年から温めていたネタを全部、キンドルストアに出してみた。
年金問題は予想以上に関心が低い。
私が、そもそも年金の専門家ではないこともあるが、異常なくらい反応がない。

つなぎに軽い気持ちで出した、アベノミクスについての時事問題本は、コンスタントに出ている。無料キャンペーンでも結構出たが、有料化に戻った後も、勢いは持続している。

コンパクトな時事物はこれからも、タイミングをみて出していきたい。

2013年1月9日水曜日

ヤバいかも私たちの年金



年金の現状についてトンデモナイ部分に焦点をあてて、コンパクトにまとめました。
想定読了時間は40-50分で通勤の友シリーズとして刊行しています。
一度も年金本を読んだことのない方に、とくにお勧めします。

2013年1月7日月曜日

デフレウイルスの正体

国民にとって最大の関心でありながら、なかなか議論が盛り上がらないで不完全燃焼を続けるテーマ。 それが年金問題です。 また、デフレウイルスの正体でもあります。 これまでも、いろんな角度で出版化が行われましたが、残念ながら私が調べる限り売れ行きは芳しくありません。 まず、この壁を打ち破ることそれが本書の最大の狙いです。 ショッキングなタイトルですが、これまでの読みにくい年金本に負けない自信作です。 どうぞよろしくお願いします。

なぜ多くの政策が不発に終わるのか。今本質を考える

もともと、このブログで展開しょうと思っていたものを、急遽方針変更して電子書籍にしたものです。
無料キャンペーンが終わった後も、そこそこ売れているようです。

電子書籍は、こういうタイムリーな動きができるのが最大の利点です。
まだ、あまり時事ネタものは少ないですが、これから多くの経済評論家の方が参入されるのではないかと思います。今のところ、電子書籍の個人出版はハウツーものか小説が大半をしめているようです。てごろな価格の時事ジャンルは夕刊紙や週刊誌に対抗しうる勢力になるのではないでしょうか。

2013年1月2日水曜日

謹賀新年

近くの神社にお参り。
歩いて2分の場所にあった寂れた神社が、2年ほど前に整備された。
山を削り、駐車場を整備し、参道も舗装し、急な坂道は階段となった。
全く無名の神社だが、おかげで参拝客がかなり増えたし、何よりもうちから近いのでありがたい。
元旦は神主までいて、簡単にお祓いまでやってくれる。

ついでに周りを散策。
となりに調整池を整備した公園ができていたのだが、入るのは始めて。
意外と近所でありながら、新たな発見も多い。

いろいろと、開発業者が人を呼ぶために総合的にまちづくりを進めているというのがよくわかる。
相変わらず、宅地造成はどんどん行われており、少しづつ住宅販売も続いている。
いったい、いつまで続くのだろうと思ってはいるが、開発をゆっくり進めているために、常に若い世代の流入があり、街が一気に高齢化する心配はない。
公園を見下ろすマンションはリーマンショック後にたったが、ようやく最近ほぼ埋まったようだ。
公園では、正月早々、小さな子ども達が元気に駆け回っていた。
のどかでいい光景だった。