2013年4月2日火曜日

厚生年金基金制度改革法案

厚生労働省の厚生年金基金改革法案の概要が公表されました。
自民党に最大限配慮したうえで、実質廃止の方向はなんとか貫いたようにも見えます。

厚生労働省としては一気に廃止して、この基金制度の不始末にケリをつけたいというところではないでしょうか。

少し気になる点があります。またまた、代行返上に必要な金額の計算が見直されます。これまで、後追いでなし崩し的に引き下げられてきましたが、今回はかなり突っ込みます。2012年3月時点で1兆1000億円あった不足額が約6000円億円に減ります。

5000億円の減額は計算方法を替えるだけなので、厚生年金全体で負担することには変わりはありません。

そもそも厚生年金自体が、将来の年金支給に必要な資産を持っていないとから、厚生年金基金が返さなくてはいけない金額は厚生官僚のさじ加減でどうにでもなる数字なのです。少なければ少ないほど本体にしわ寄せが行くだけです。

問題が厚生年金基金から厚生年金に移されたに過ぎないことを忘れてはいけません。