2013年4月19日金曜日

日銀の異次元の緩和は本当に正しいのか

これまでさんざん議論されましたが、私的にはいまだに不完全燃焼です。
確かに株は上がりましたし、周りの気分も少し変わりました。
以前にはなかった期待感が広がっています。

今は評価の高いクロダノミクスですが、私には黒田氏のほんとうの狙いが良くわかりません。一国民に見透かされるようでは困りものですが、崇高な目標に向かって動いていだけているか勝手に心配しています。

「目的達成のためには何でもする」という姿勢は確かにキモにはちがいありません。
しかし、インフレ2%目標はあくまでも手段であって目的ではないと信じたいです。
黒田氏が名演技を続けていると信じたいです。

でも、少し不安もあります。
それは、黒田氏を始め政治家の多くは市場の恐ろしさを知らないからであります。
最近の国債市場の乱高下も全く想定外のことだったと思います。
今のところ、ETFの買い入れも市場の下支えとしては機能しています。
しかし、このような人的な施策が予定通り最後までうまくいかないところが市場というところなのです。

私は、黒田氏がいつでも金融政策の変更を辞さない柔軟性を備えていることを切に願います。
また、インフレ2%も当面戦略上固執するとしても、めどが立ち次第いつでも戦略を変更する勇気を出して欲しいと思います。

そもそも、デフレが悪いというよりは、賃金の趨勢的な下落が悪いわけで、賃金の上昇を起こすのが政策のゴールです。それにはまずインフレを起こすしかないというのはほんとうに本当なんでしょうか。考えれば考えるほど深みにはまります。

外野でうだうだ言っているだけですが、黒田氏本人も人に言えない悩みを抱えていると信じたいです。万歳三唱で勢いづくリフレ派とは考えている次元が違うと信じたいです。

株が上がっている間は不満もないでしょうが、どうも落ち着きません。