2013年6月6日木曜日

冷徹な市場

4月4日に黒田バズーカが発射されて急伸した株式市場もそのほとんどの上昇分が剥げ落ちてしまった。

金融政策に対する過度な期待が早めに修正されただけでも良しとすべきではなかろうか。
これまで、金融政策への依存度が高すぎると思われてきたが、成長戦略が明らかになるにつれそれが現実のものになったという感じかもしれない。

どうひいきめに見ても
黒田バズーカに比べて成長戦略のインパクトのなさは否めない。
10年後に所得150万円がむなしく響く。

目新しさはないかわりに実行力が違うと伏線を張ってはいたものの
改めてそのとおりだと、失望感は大きい。

さすがに「期待」の金融政策、「気合」と実行力の成長戦略のコンビでは力弱すぎる。

もともと狭かったスルーパスの通り道がますます狭くなってしまった。

次元の違う部分はすでに殆ど剥げてしまったのだから、
いまさらあんまりこだわる必要もないはずだ。
ここは早め軌道修正をしたほうがいいと思う。


金利が上がらない金融政策に軌道修正するということ。
つまり残存長期の国債の買い入れをやめる代わりに十分な資金供給をする。
そのためには意味のない物価目標はやめるということ。


金融政策の下支え効果と、時間を稼ぐ効果は引き続きあるはずで、これを大事に政策へとつなげてほしい。