2013年2月23日土曜日

エネルギー価格の上昇がデフレを悪化させる

提唱するのは吉本佳生氏だ。
著書の「日本経済の奇妙な常識」や「無料ビジネスの時代」で述べている。



一見、受け狙いのように聞こえるが、氏はデータも揃え合理的に説明している。
理論構成は

①日本の輸入依存度は10%弱で世界最低レベル
②労働分配率は70%以上で、乱暴に言うと商品価格の約7割は賃金である

資源価格が上昇すると真っ先にしわ寄せが来るのが賃金コストの引き下げ
また、大企業は下請けにコスト吸収を押し付ける

人々は所得が伸びないことを前提に消費行動を控える。

量的緩和がまわりまわって国際資源価格を引き上げ、それにもかかわらず消費者物価はそれほど上がらず、むしろデフレ悪化要因のほうが強くでる。

円安による輸出企業の採算向上は、この力に消されてしまう。

アベノミクスでは見落とされている観点である。