厳しい条件を付して、一部の厚生年金基金を存続させる方針になったようだ。
厚生年金基金とは企業年金が国の公的年金の運用を肩代わりし、その資産運用規模を拡大する制度である。
公的年金を肩代わりするわけだから、運用で決められた一定の利回りを出さなければならない。
だいたい、本来の企業年金の約5倍の資産を国から預かっている。もちろん一定の利回りを上回った分は本来の企業年金のプラスにできる。下回ると、掛け金を引き上げるか母体企業が穴埋めしなければならない。
でもこの仕組みは、単に国から5倍のお金を借りて5倍の運用を行っているだけであり、
「代行」という言葉にまみれているか、本質的には、バブル期に流行った財テクそのものである。
本業の不振を財テクで補う
それと考え方は基本的に全く同じ
代行という制度にくるむのではなく、運用リスクをあえてとりたい自信のある企業年金に対しては、あらたな制度を作り、ただ単に運用資金を貸し付ければ済む話でもある。
このように置き換えると、そんなことをする意味がないことはわかりそうなものだが。