黒田総裁の次元の異なる金融政策は、中央銀行のヘッジファンド化を宣言したようなものでした。巨大なヘッジファンドですが、手の内を最初にすべて見せてしまいました。勝負をかけたともいえます。
すべてを最初にすべてを見せることで、相当のインパクトを与えましたが、一方でその後の手足は制約され、インパクトが薄れると、逆に影響力は次第に薄くなってしまいます。
それに比べ、資金力は日銀には比べようがなくてもその手の内行動が読めない本尊の動きは市場にインパクトを与えます。
正体を現さない本尊の動きが重なれば、木曜日のような市場の動きは起こりうるのでしょう。正体をさらしてしまった日銀の金融政策の影響力はここからはさほど大きくない可能性が高そうです。
あとは口先介入と、長期金利が過度の変動をきたさないようにうまく調節をすることぐらいしかないのかもしれません。