ちょっと前まで、どんよりしたムードだったのに、政権が変って「本気でやります」とぶちあげただけで世の中が動き始めた。
アメリカ住宅市場に底打ち感が出ていたこと、これまでのドル安効果でグローバル企業が好調さを保っていたこと、NYダウが上昇波動に入ったこと、欧州危機がしばらく沈静化していることらが重なったことも大きい。
また、民主党がふがいなかった分の反動による期待感が高まったこともある。期待に働けるといっているが、まさにそれを地で行く展開だ。
国民の多くは、大胆な金融緩和=緩やかなインフレ=デフレ脱却の公式が頭にしみついている。
でも、そんな時だからと楽観論にくぎを刺す論者もいるが、楽観論の前では劣勢で結構矢面に立たされている。
論者・弁者を名乗るからにはここでどちらかのスタンスを出しておかなければ、埋没してしまう。
ここは、絶好の露出チャンスなのでここぞとばかりに緊急出版が続く。極論を言って当たればラッキーだが、はずれても十分余りある知名度が残る。緊急出版の裏にはそんな本音がのぞく。絶対的な正解がない経済学というのはこういうときにありがたい。