2013年3月22日金曜日

期待が先行


期待に働きかけるというのが、今回の金融政策のミソだとすれば、期待が先行した現在の状況は非常にやりにくい。その辺の感覚は学者にはわかりにくいと思う。

ここにきて、慎重な言い回しがちょろちょろ出始めていることからもその辺の空気が感じられる。

そんな中で、麻生財務大臣の「いかにも学者さんらしい...」発言は結構的を得ている。やはり皮膚感覚があるのだろうか。
これからは期待の期待をコントロールするという非常に高度な段階に入ったのではないだろうか。

無制限にといいながら、本当は無制限にはやりたくないのが本音だろうから、その皮が意外に早く剥げてしまう可能性もあるだろう。そのことを指して白川元総裁は言葉による金融政策は危ないとしていたのだろう。

2%のインフレ目標というのが気になる。だめなら辞任なんて気楽なもんだ。帰るところのある学者はいい身分だ。
何が何でもやるということになれば、日銀を追いこんでしまうことになる。それこそ簡単に閾値を超えてしまうこともある。

早いこと期待が効いている間に、第二第三の矢をしっかりと打ってほしい。
そして、第一の矢がうやむやになってくれるのが一番いい。